「誰かが僕の背中を見て焦ってくれたら」
また好きな言葉に加わった。
基本的に知念さんの使う言葉のチョイスは私のツボをおさえているのだが。
知念さんの言葉って、ジーンと感動する格言と言うよりかは、「あ、たしかにそうだ」って当たり前のことだったり、芯をついてはいるけどみんなが上手く言葉にできなかった気持ちを代弁してくれてるような気がする時がある。
今回もそう。
「先輩の背中を見て」
「憧れの背中」
"背中"ってよく憧れだったり尊敬を表す時に使う用語だと私は思ってて。
だからそこに"焦る"という言葉をチョイスする知念さんにいい意味で違和感を感じて。
人の背中を見て、ボーッと憧れているようじゃダメだよなぁって。
その時点で追い付く気がないような。もともと負けているような。
さっきまで横にいたはずの人の背中が見えたら、誰だって焦る。
「あれ?置いていかれてる?」って一生懸命その背中を追いかけて追い抜こうとして。
身近な人ほど憧れていられるほど余裕なんてなくて。
きっと知念さんも、「誰かの背中を見て焦った」経験があったんだろうな。って思って。
昔は、冷静で年齢より大人びた考えの知念さんが、少し機械的な冷たいイメージが少しあって。
緊張しい
気にしい
人見知り
焦り
そんな思いが見え隠れする自分の背中を見せられる自信もなくて。
きっと知念さんも、そんな所を見せないように必死に隠してきたんだろうなって。
だけどそんな人間らしい感情を表に出せるようになった事になんだか心が温まった気がして。
大人になったんだなって。
自分の弱い部分をさらけ出せるほど強くなったんだなって思えて。
これまでは他人を見て焦ったり、比べて自分を気にしたり。
きっとこれからもそうやって行くんだろうけど。
焦ったり比べたりするだけじゃなく、そんな弱い部分も含めて自信をもって誰かに背中を見せられるような。
誰かがその背中を見て焦ってくれるような。そんなみんなが焦がれる魅力的な自分になっていけたら、きっと芸能人としても魅力的になるんだろうなぁ。
「憧れてくれたら」じゃなく「焦ってくれたら」
綺麗な言葉だけじゃない、現実的なこの言葉が知念さんにはとても合ってるような。
背伸びじゃない、飾らない精一杯の今の自分の言葉で。
そんな魅力に気付いて、恋焦がれて焦る誰かがきっといるって事。
焦がれると焦るは同じ漢字だね。今気付いた(急に)
焦って急いで追いかけて。
まだまだ若いから。時にはがむしゃらに。そうやって高みを目指していけたらいいよね。
李々華