「坂道のアポロン」のDVDをみて号泣した勢いで書くからまとまってなかったらごめんね。
あぁもう。涙が溢れて止まらない。どうしちゃったんだろう自分。って感じですよ。
普段全然泣けない人なのに。
私は多分薫に似てるんだよね。薫はプライドが高くてガシャガシャしたくない。その分言いたい事も本当のあまり綺麗じゃない気持ちも言えなくて。素直で強くて真っ直ぐな千太郎が眩しくて。憧れだけどその分自分にはない部分を見せつけられて悔しくて。素直に生きたい。真っ直ぐいたい。だけどプライドが邪魔をする。なんてつまらないプライドなんだと思うけど、どうしても捨てられない。なのに千はズカズカと入り込んでくる。何でもかんでもぶつけてくる。こっちがせっかく抑えてるものまで無理矢理引き出してくる。
私も映画を見てると千太郎にイライラしてくる。そんなに何でもかんでもぶつけてくんな!せっかく隠してた気持ちなのに!なんでそんなに素直に出せるんだよ!って何度も何度も。
正反対の2人には言葉は少し不器用なツールで。
だからJAZZが必要だったんだと思う。多分JAZZがなかったら千と薫は分かり合えてなかったと思う。
千太郎がゆりかさんに言った言葉。
「音と音がぶつかり合えば、言葉なんかなくたって分かり合える」
素直になれない薫が唯一自分からアクションを起こした文化祭シーン。
周りとの関係を拒絶していたような薫が自ら殻をやぶってピアノを弾き始める。あれは千太郎に対する意思表示だったんだと。
音楽の前では何もかも関係ない。
薫は、千太郎の前だけでしかしない表情をするなぁ。逆もまた然り。
三木監督も「薫と千太郎のラブストーリーでもある」って言ってたけど、本当にそうだなと感じる。確かに友情なんだけど、それだけじゃない。深い所で彼らは同じ想いを共有していたことで、友情以上の結びつきを作った。
こんなはち切れそうな苦しい想いを抱えながら、誰もが生きてる。
多分、誰もがこういう青春を送りたかったんだと思う。誰もがこうやって全力で生きたかった。
弱く脆かったあの時期に、力一杯強がりたかった。
大人になれば、ある程度強くなって多少のことは自分の中で折り合いをつけられるようになる。
そうなる前に、折り合いのつかない譲れない気持ちに素直にぶつかっておけばよかったと、今思う。
こんなに綺麗じゃなかったけど、こんな青春じゃなかったけど、この映画を見るとあの時苦しくて、しんどくてもがきながらも必死で自分という存在を肯定していた事を思い出す。
はぁ。勢いで書いたから疲れちゃった。
坂道のアポロンを超える映画はそうそうないだろうなぁ。
知念さんの少し覚束ない不器用な姿だからこそこの映画は良かったと思う。
薫。千太郎。律子。
動く3人が見られて良かったと、原作を見た後だと余計に思う。
本当にありがとう。本当に本当に小玉先生、三木監督ありがとうございました。
一生もの。
李々華